歯が抜けたところに人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法をインプラントといいます。
インプラントの種類により、手術が『1回の場合』と『2回の場合』があります。

インプラントの効果

・自分の歯を保護する
・周りの歯を傷つけない(隣の歯を削らない)
・見た目(審美性)がよい
・人工の歯が骨となじみ違和感がない
・自分の歯と同じように噛める
・食べ物をおいしく食べられる
・歯茎の吸収がない
噛み合わせがよくなり、しっかり噛むことができると…
『仕事やスポーツでパワーアップできる』『肥満防止や成人病予防につながる』『老化防止効果がある成分 “パンチロン” の分泌を促す』などの効果も期待できます。

インプラント治療はどなたにもできるわけではありません

年齢的な問題としては成長途中の22歳以下の方は残念ながら治療を受けることができません。成長が止まり顎の骨が安定するのを待つと良いでしょう。一方、高齢になっても体力的に問題がなく日頃のお手入れができる方は適応症です。年齢を重ねると共に歯を失い十分な咀嚼ができない場合、インプラントにより充実した食生活を取り戻すことが可能な場合があります。
他に重要な禁忌症としては
・高度に顎骨が吸収している方
・骨粗しょう症
・コントロールされていない高血圧症
・重度の糖尿病
・血液疾患

などが代表的なものです。他にも禁忌症がありますので持病がある方はまずはご相談下さい。場合によりかかりつけ医の対診が必要な場合があります。

インプラント の流れ

1. ご相談(カウンセリング)
患者さんのお口の中の状態についてお話をお伺いします。
2. 精密検査と治療計画
お口の中の状態をレントゲンで診断、患者さんに合った治療計画をご提案します。
3. お見積りとご契約
患者さんとの同意のもと、全体の治療費をお伝えした上でのご契約となります。
同意書を書いていただきます。
4. インプラント手術
麻酔をしてインプラントを骨に埋め込みます。 全身麻酔ではないので、患者さんの反応を見ながら手術をすすめていくことができます。
5. 治癒期間
通常は2か月から6カ月の治癒期間をおきます。 骨とインプラントが結合しているか専用の機械で計測します。レントゲンでの確認もします。
6. 人工の歯を装着
インプラントの上に人工の歯を作っていきます。 患者さん、それぞれに合わせた形、色、素材の歯を提供いたします。
7. 定期検診とメンテナンス
インプラントを入れたところだけではなく全体のメンテナンスが必要です。 お口の中の環境を良い状態に保つことがインプラントを長持ちさせますので医師が判断した期間ごとに定期検診とメンテナンスを受けられるようお願い致します。

インプラント Q&A

治療時間・期間は?

インプラントの種類や診療内容によって異なりますが、『治療時間』は30~60分、『期間』は2~4ヶ月くらいかかります。
即時埋入インプラントの場合は2ヶ月で完成します。(※条件有り)

どのような人に適していますか?

“自然に近い歯をお望みの方” や “入れ歯に不自由を感じている方” にお勧めします。
(※心臓病や糖尿病などの持病のある方、妊娠中の方、顎の骨の状態が良くない方は受けれないことがあります)
(※骨を作る場合もあります)

治療の費用は?

現在は残念ながら保険制度は使えません。自由診療(自費)です。
治療の本数や入れる場所などによって費用が異なりますので、詳しくはご相談ください。

メンテナンス

インプラントは「手術をしたから成功(終了)」ではありません。その後のメンテナンスが重要です。

インプラントは人工物であり、永久にもつものではありません

お手入れが不十分な場合はインプラント周囲の骨がなくなり、最悪の場合インプラントが抜けてくることがあります。
またかみ合わせが変化した場合、インプラントに噛む力がかかりすぎてインプラントが欠けたり、ネジが緩むこともあります。
少しでも長くもたせるには天然の歯と同じく毎日のお手入れと定期的な歯茎やかみ合わせのチェックが欠かせません。
ですので定期的な歯科医院でのメンテナンスができない方はインプラント適応症ではないと言えるでしょう。
以上のことが守られた時に初めてインプラントは長期的に機能させることができます。
歯を失った時の治療法はインプラントだけではありません。
入れ歯やブリッジという方法もあります。
むしろそちらの方が適応症である場合もあります。
治療前に十分カウンセリングを受け、納得した上で治療を受けることが大切です。

当院ではインプラントに特化・徹底したブラッシング指導を行っています。
「長く持たせること」は歯科医師の努めであると思っていますので、
お悩みの方は(他院でインプラント治療をされた方でも)お気軽にご相談ください。

医療費控除について

歯科の医療費控除とは?

医療費控除とは、自分や家族のために医療費を支払った場合、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。

インプラントや矯正治療にかかった費用は医療控除の対象になります。
医療控除は医療費の負担を軽減するために設けられた制度で、一年間に10万円以上の医療費が必要になった場合に所得税の一部が戻ってきます。

本人及び生計を同じにする配偶者その他親族の医療費(毎月1月1日から12月31日までの分)を支払った場合には翌年の3月15日までに申告すると医療費控除が適用され税金が還付または軽減されます。

ただし、年間お支払いになった医療費が10万以上でなければ対象となりません。
(申告額は200万円が限度です)
所得金額合計が200万までの方は所得額の5%以上医療費がかかった場合に申告できます
詳しくは国税庁のホームページへ
http://www.nta.go.jp/

【 前歯部のインプラント 前】
歯が折れてしまい、やむなく抜歯を行いました。

【 前歯部のインプラント 後 】
大事な前歯を一切削る事なくインプラントを行う事ができました。
また、見た目も自分の歯と遜色なく作る事ができました。